MY MINORITY

不器用ですが暇つぶしになれば。ちょっと情緒不安定な東大生

久しぶりに飲み会に行く すべてを任せる

 誰ともうまく話せないし、お金もとられるから、飲み会にはいかないことにしていた。みんなが盛り上がっている中、一人だけ話し相手もおらず、無為に虚空を眺める時間ほどみじめなものはない。だいたい話したいことがあれば、昼に会って話せばいいだけだ。こういうわけで、付き合い上どうしても断れない飲み会以外には参加してこなかった。今年も順調に一度も参加しないまま、突き通せてきた。

 

 しかしながら、ここにきて、飲み会に誘われてしまった。それも、幹事をしている後輩から直接LINEが送られてきた。直接誘われると、断りづらくなる。ここで断ったからといって、崩れるような関係ではないと思いたいが、用事もないのに断るのは申し訳ないという気持ちになる。結局、飲み会は苦手なのでどうしようかなと言い訳をして時間を稼いだ後、参加することにした。たかが1回の飲み会ぐらいでなぜこんなに悩まないといけないのかと思うし、つくづく小心者だと思う。

 

 飲み会には、数名の同期と十数人の後輩が来ていた。同期とは久しぶりに会ったので挨拶は交わし、お互い再会を喜んだ素振りをみせたものの、これまでの確執を考えると社交辞令のようにも感じた。何が本心かなんて確かめようがないのだから。後輩とも、ちゃんと喋ったのはずいぶんと前な気がする。最低限の連絡などはしていたが、こうして運営とは関係ない話をするのは、たしか半年ぶりだ。

 

 お店は貸し切りで、人数分の椅子もあるが立ち歩き自由な形式だ。さっそく、どこに座ってよいか分からなくなる。グラス片手に持って壁にもたれながら様子をうかがっていると、同期の一人が話しかけてくれた。いろいろあったから、嫌われてしまったと思いこんでいたが、普通に会話が成立した。あたりさわりのない話から入り、5月にご飯に行くことも決まった。ここ数か月ぐらい嫌われていると思い込んでいたのは、なんだったのかと思った。

 

 その後、決して多くはないが、何人かの後輩ともしゃべった。本当に相手が会話を嫌がっていないかどうか不安で、「無理に話を合わせなくていいよ」と何度も言っていたら、そんなに懐疑的にならないで素直に受け取ってください」と言われた。そういわれても信じきれないのが私の弱いところだが、本当にどうでもよいと思われているなら、こんなに時間をかけて嘘をつきながらしゃべってくれることをわざわざしないという気もする。

 

 それから、自分の話したこと、やったことが評価されているという話も聞いた。サークルに入るきっかけになったと言ってくれる後輩もいた。実を言うと、そういうことは前から聞いていて、うれしいと思いつつ、上級生に気を使って言っているのだろうと感じていた。でも、半年前、1年前のことをずっと覚えてくれて、しかももうサークルにほとんど顔を出していないのに、そういう言葉をかけてくれるというのは、嘘だとしたらあまりにも手がこんでいるという話だ。そこまで綿密に練られた嘘ならそれでいいんじゃないかとさえ思う。

 

 というわけで、飲み会は楽しかった。時間さえあれば、二次会に行きたいと思うほど楽しい時間だった。ずっとコミュニケーションの技術を磨くため試行錯誤したり、自分の欠点を克服しようとしたりといった自分を変えることにばかり気が向いていたが、素の自分でいたときの方が評価されていることが分かった。もちろん、素の自分といっても何もしていない自分ではなくて、楽しいと思うこと、やりたいと思えることに全力を傾けている自分のことだ。頑張ることは大事だけれど、全てを変えられるわけではない。あとは、なるようになると思って、成り行きをお任せすると割り切ってしまった方が楽なんじゃないだろうか。飲み会に行っただけで1500字の感想文を書いているので、説得力がないが、いろいろ考えても結局はなるようになるのではないかと思う。